「もしもしゆーた?」
相手は、優太だった。
『あ!ありさ?ごめんこんな
遅くにかけちゃって。』
「大丈夫だよ♪それより
どーかしたの?」
しばらくの無言の後
『俺、ありさの事好きだ。』
「…え?」
『会ってその日の内とかチャラい
って思うかもしんないけど
本気なんだ。返事は明日の5時に
南海岸で聞きたい。』
「うん。わかった。
じゃぁまた明日の5時にね。」
そう言って電話を切った。
優太に告白されたとき、
心臓が飛び出ちゃう位に
嬉しかったんだ。
そっとまた、さっきも見た海を
覗いてみると、
さっきまでは真っ黒だった
海が暖かみを帯びた色に
変わっていた気がした。
そして海に祈った。
゛この日々がずっと続きますように″
と。
そして゛いつまでも笑っていられます
ように。″
と。
そんな切なる願いを
暗い海に投げ掛けた。