「おぃ!涼太郎!昨日のメールなんだよ!」

入ってくるなり、いきなり大声を出す男。その声に反応したのは意外に近くにいた人だった。

「おう、清太。ってか、涼太郎じゃねぇし。何しにきたの?お前がワザワザ俺の教室まで来るの珍しいじゃん。隣のクラスだけど。」

そう、後ろの席のイモ田だった。

一応訂正しておくが、イモ田の名前は涼太郎という名前ではなく涼太(リョウタ)である。

しかし、名字さえ曖昧にしか覚えていない華子は、そんな事には全く興味はなかった。

涼太郎でいいのでは?と軽く思いながら、また鏡の方に向き直り顔のチェックをしだした。