「私って、キレイよね?」












まるで、魔法の鏡にでも聞くかのように華子は尋ねた。






「へっ?

キレイ??
あ、うぅん、キレイだと思うよ。カッコいいっていうかなんて言うか…」


「うんうん、キレイキレイ」
「めちゃくちゃキレイだよね?」
「おぉーすっげぇー美人!!」
「かわいいとかのレベルじゃねーもんな」
「だって俺、クレオパトラいるかと思ったもん、マジで」
「馬鹿野郎。それじゃ古ぃよ…俺なんて、キャメロンと同じクラスだって友達に自慢してんぜ?」
「私だって、いつもアンジェリーナだと思ってるもん」
「そうそう」
「足の長さとか顔のサイズとか人形みたいだし~」


授業中の空気が変えられるならと、周りのみんなが、フォローするように必死に何度も褒めた。




あまりにも不自然に。