時間も刻々と過ぎていき、昼休み時間になった。

ついに耐えかねた、後ろの席のいいやつ長谷川が様子を伺う(うかがう)ように話しかけた。

「中前さん。大丈夫?さっきから、なんか様子がおかしい気がするんだけど…」

しかし、チラリと一瞥しただけで、華子は遠くを見つめてしまった。


「…」


(うーん、あんまり構わない方がいいのかな?)


そっとしておこうと決めたその時、ふと溜め息が聞こえた。


「ふぅ…


ねぇ、イモ田君。」


遠くを見つめたまま華子が話し始めた。