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教室

「これが、こうなって…」

授業がいつもどうりに始まったのだが、ひとりだけいつもどうりじゃない人物が…

まぁ、仕方ないのかもしれない。あんなに帰ろうとしてたのに、教室に戻って来てくれたんだから。

前の席には、ふてくされた顔の華子が座っていた。

もちろん、顔は見えないのだが…
オーラが不機嫌さを物語っている。

周りの席の住民は、そのオーラを感じ取って警戒している。


ザワザワ…


「華子様、どうしたんだろう…ショール巻きっぱなしだし。」

「いつもなら、10分おきに鏡見てたのに…」



張りつめた空気は授業中ずっと続いた。