ポロッ…

偉そうに言ったのも束の間、華子の顔からショールが落ちってしまった。

「…」

「おーい、お前ら早く席につけ!」

騒ぎを聞きつけた先生が、廊下で言い合っている華子たちに声をかけた。

「中前も早く教室に入れ!何を巻いてようがかまわん。ん?もう、巻いてないのか…まあいい、早く入りなさい。」

「…」

華子は、ショールを手にし、静かに顔に巻きだした。





「ふーん…、かわいい顔してんじゃん。」



ボソッと呟いた木咲をちらりと華子は見たが、何もなかったかのように静かに教室へと帰って行った。

そう、不気味なくらいに…