「へ?俺?いや、俺は神田清太だけど」








「…?」


またしても、登場!!お邪魔虫の清太。
教室に話し相手が誰もいなくなったのに気づき廊下に出てきたようだ。


ジロッ


お前じゃねぇよという目でみんなが彼を睨みつける。

「てか、俺の鏡返してくんない?イモ太郎」

「「…」」

先ほど捨てられたとは、誰も教えてあげないのだった。



「私の質問に答えてくれない?」

清太を一瞥し、華子は木咲の方に向き直った。

「あ?あぁ…そうだよ。俺、木咲。ふーん、俺の名前知ってくれてんだ。俺ってどこにいても目立っちゃうからなー」

と髪をいじりながら得意気な木咲。

「そうそう、さっき中前さんに話したんだった。でも、名前知らないってことはやっぱ2人とも初対面か~じゃあ何でさっき…」

悩む長谷川君をさておき、頭をかきながら、困っちゃうな的な顔をする木咲が気にくわなかった華子は、ビシッとした態度で言った。

「あなた、世界を知らなすぎよ!」

「?」

「自分が一番カッコイいと思ってるみたいだけど違うわ。なぜだと思う?それは、この私がいるからよ!でも、元気出して。あなた、いい線いってるわよ。」