「遥妃ー?起きてよ…。

話したいことあるからさ。」

「起きないじゃん…。つまんねぇ。」

―いじめようと思ったのにさ―

「…ん。」パチ

(あんな体揺らされたら起きるっての!)

なんかイライラしてる時に こんな人が居ると余計イライラするんだよね!

機嫌が治らないまま私は、お兄ちゃんをにらんだ。

「ん…。何か用?」

「やっと起きたんだね!遥妃に聞きたいことがあるんだ!!」

「わざわざ起こす必要ないでしょ…。」

「そういえばさ、遥妃ってバスケ部の……み…みつだ?だっけ?

そいつが好きなんだろ?」

「…なんで?」(なんで知ってんの!)

「そういわれても…」

「…。」

「毎朝一緒に学校行ってること話してるの聞いちゃったんだよね。」

「もう…。」

「どした遥妃?」

「お兄ちゃんには関係ないでしょ」

涙が流れてくるのを必死止めながら言った。

「ハハハ。そう怒んなって!!」

「…。」

「聞いてみただけだから…気にすんな!」

「…分かった。」

「んじゃ失礼しましたー。」

お兄ちゃんが私の部屋から出ていった。

嵐が去った気分だった。

「気にすんな!」って私が悩みを相談した時も言ってたよね…。

何を気にしないの?

分かんないよ。お兄ちゃんになんかさ…。