「遥妃ちゃーん!起きて!時間よー?」

「んぅ?」

「もう授業が終わる時間だけど、まだ気分が悪かったら

早退してもいいのよ?」

「…はい。早退させてもらっても…いいですか?」

(あんな家に帰りたくないけど。)

「ええ、良いわよ。迎えに来てもらいましょうか?

お家の人は居るの?」

「(いるけど……。)居ないんで1人で帰ります。」

「本当に…?」

先生が心配そうに聞いてきた。

「……居ないと思います。」

「分かった。かばんとか友達に頼んで持ってきてもらうから

ちょっとベッドで休んでおきなさい。」

「…はい。」

先生が保健室を出ていった。

だんだん小さくなっていく足音の中、考えてたんだ。



―友達とはなにか―

―恋とはなにか―

―自分の気持ち―


そんなことを考えてたんだ。

有名な恋愛songでも 私は1つも当てはまらない。

毎日会える相手だし、彼のことをずっと考えている訳でもない。

普通に今まで通り学校へ行くのに なんでこんな気持ちになるんだろう?

好きな人って なんであんなにキラキラしてるんだろう?



あぁ そうか。 

私の恋は


     キラキラしてるんだ…




あの人も、私も……