それからというもの、満田くんのことが気になって

仕方なかった。

亜依は、私の事をちゃかすけど...

私は3組で満田くんは、5組というのを

最近 初めて知った。

すれ違う時は もう、心からかっこいいって言いたくなってしまう

ほどに思ってきた。

まぁ 亜依があんだけ言ってたら そうなるよね...。


授業中は それなりに集中してるつもりだ。

つもりなんだけどね・・・

そして今 授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

私は、亜依に教室に居てもらって 私はトイレに1人で行った。

トイレの個室に居ると気になる話が出てきた。

「亜依ってさー。満田 隼の事、言いすぎじゃない?」

詩織...。 亜依と同じバスケ部の女子だ。

あんま良いうわさ、聞かないけど…。

「詩織って隼くんの事 好きなの?」

「んなわけ ないない。」

「なーんだ。おもしろくないじゃん詩織。」

「まぁ、でもカッコいいけどね。」

「ハハハ」

「私が言いたいのは亜依がキライって事。」

(ズキンー。)

そんな事を言わないでよ...。

「だって、あいつ遥妃と一緒に居るじゃん。

裏切ったんじゃなかったっけ?」

「詩織の言う通りだよね。」

「始まりのチャイム鳴るじゃん!行こっか。」

(ズキン-。 ズキン-。)


こんなところで陰口なんか聞きたくなかったな。

そのあと 私はトイレから急いで出て教室に居る亜依に

精一杯の笑顔と声で保健室に行く事を伝えた。



コンコン

「しつれーします。」

「はいはい。 天宮さんね。」

「ベッドで寝させてください。」

「うーん。 いいわよ。」

「ありがとうございます先生。」


私は静かにベッドへ眠った。

中1のときからイヤなことがあると必ず眠った。

眠ってる間はは何もかも忘れられるから。

涙なんて 枯れて出てこないよ…。

私は、最近まで亜依に裏切られた事を忘れていた。

あんな事 言われたら意識しちゃう。

もう寝よう。 何もかも忘れるまで...。



 一歩。  また一歩。 恋の音が聞こえてくる。


 あと少し、 あともう少し。

 
 気づいて遥妃。 教えてあげて隼。

   
    2人が結ばれるまであと少し...。