ガソリンスタンドで給油を済ませ、そこから近くのショッピングセンターの脇道に私は降ろされた。

入瀬との旅はここで終わりを告げ、そして、ここから新しい運転手を探さなければいけない。

ここは終わりじゃなく、始まりなのだ。


「ありがとう」


おかげで楽しかったよ


まだ言いたいことはあったが、後に続ければよからぬ期待をしてしまうだろうから礼だけに留めておいた。


「ここで待ってろよ」


私は何も答えなかった。

私の答えは答えではなくなっている。

今の私の態度を含めて、入瀬にここから先の答えを求めようとした。