母親は次の男と逃げた。

あたしに、必要最低限のことを書いた紙だけを持たせて。

施設の近くにあたしを捨てた。

案の定、施設〔ひまわり園〕の園長先生があたしを拾ってくれて。

それから、ひまわり園で育てられた。

でも、その3年後。

あたしが小学生になるとき、母親は突然あたしの前に現れた。

そして、あたしを連れていった。

母親に引き取られ、あたしは母親と当時の母親の男と暮らしていた。

でも、母親はあまり家にはいなかった。

当時の父親代わりの男も、ほとんど帰ってこなかった。

あたしはいつも1人だった。

父親代わりの男は帰って来ては、あたしに暴力を振るった。