「あたし、親いないの。」

「えっ?」

あたしたちは、近くの公園で止まった。

「さっきのどうゆうこと?」

「---あたしね、施設で育ったの。

親に捨てられたんだ。

あたしの母親は、未婚であたしを産んだ。

当時付き合ってた男との間に、あたしが出来て。

母親は、妊娠していることに気づかなかった。

気づいたときには、もう産むしか選択肢はなくて。

母親は仕方なくあたしを産んだ。

あたしはね、望まれて生まれてきた子じゃないの。

あたしを産んでから、母親はその男に逃げられた。

だからあたしは、父親が誰か知らないんだ。

母親はあたしを適当に育てた。

でもあたしが3歳の時。