修太くんの言うとおり、図書室には誰も居なかった。
あたしは、すぐに小説を書き出した。
少しして、修太くんが図書室に来た。
「進んでる?」
「うん。まだ全然だけどね。」
「今度は、どんな話?」
修太くんはあたしの隣に座った。
「今回はね、学校一の王子様とお姫様の恋なんだ。」
「読ませてよ。」
「まだ書けてないからダメ。」
「一応の展開は、決まってるんだろ?
昨日、少し見たし。”俺が教えてやる”って言ったろ?」
「分かった。一応、こんなカンジ。」
決まっている大まかな展開だけを見せた。
修太くんは、真剣に読んでいた。