誰かの呼ぶ声がして、振り返った。

「修太くん...。」

そこにいたのは、修太くんだった。

何で...。

「なん、で...?」

修太くんはあたしの元に近寄り、あたしの手からカッターを奪い取った。

「きゃッ...!」

そして、あたしを抱きしめた。

「修太くん?」

「...良かった。」

「えっ?」

「間に合って良かった...。お前が生きてて良かった...。間に合わなかったらどうしようって、怖かったんだ...。」

修太くんの声が震えてる。

泣い、てるの...?

何で、あたしなんかのために...。

あたしの目からは、涙が零れていた...。