「俺さ…刑事なるのやめることにしたからさ。。わりぃな」

『は?何でだよ!!おめぇ、そんな簡単に諦めるやつだったのかよ!?』

鈴は俺と一緒で悪いやつだったけど、そんな簡単に物事を諦めるやつじゃなかった。

何にでもがんばれる、すごいやつだなって思ったこともあったんだ。

だから、鈴には、意地でも刑事になってほしいって思った。

いつまでも、俺の憧れでいてほしかったから…。

それに、今は俺も、鈴と同じ道を歩もうとしていた。

仲間がほしかった。。

「世名が思い込んでただけだろ?俺の将来、おめぇには関係ねぇだろ!!勝手に決め付けんなよ!!」

『何が違ぇんだよ!?意味わかんねぇし。』

「意味わかんねぇのはどっちだよ。ケンカ売りに電話してきたのかよ。」

『もういいわ。おめぇをダチだと思ってた俺がバカだったわ。』

「おぅ。俺、おめぇのこと、ダチなんて思ったことねぇしな。」

『…じゃぁな』


―ップーップー

俺は…ショックを受けた。

鈴は俺のこと…友達なんて思ってなかったんだ…。

俺だけだったのか…。

1人で舞い上がって…

ついでに、ケンカまでして…

鈴の事怒らせて…


勝手に決め付けて…思い込んで…

鈴の将来は鈴のものなのに。。



俺が何もかもいけなかった…

ごめんな、鈴。。





この電話で、俺は変わった。

違う道へと…

歩んでしまった。