「まぁ、お願いというかお誘いっていうのが正しいか。今日の夜、久しぶりに二人で飲もうか。」
「えっ……。」
お父さんの言葉に、お母さんが凄く驚いているのが解る。
「…あの二人って、酒飲むんだな…。」
「ね、私もそう思った…。」
普段、家でお酒を飲まない二人。
というか、一度も飲んでいる所を見た事がない気がするなぁ。
「最近全然飲んでなかったろ?ずっと頑張ってくれてたし、久しぶりにどう?」
「うんっうんっ喜んで!!!」
「ははは、嬉しそうだなぁ。何、そんなに飲みたかった?」
「違う、そうじゃなくって!!先生と二人で飲めるのが嬉しいの!!」
「「!!!!!!」」
「うん、そうだろうと思った。」
「「!!!!!!」」
どうしよう、刺激が強すぎて耐えられない。
お母さんの可愛い発言にも、お父さんの当たり前だろ的な発言にも、もう驚きっぱなしなんだけど。
いつもは生意気な瞬輝も、今ばっかりは顔真っ赤で可愛いよ。
「じゃぁ、何か帰りに買ってくるな。」
「うん、楽しみにしてるね。」