寒い時期を少し過ぎた頃、窓を開ければ暖かい風が吹き込んでくるようになった。







「今日もいい天気だぁ……。ほら、瞬輝も早く起きなよ?」







「ん――……解ってる。」







お母さんの代わりに瞬輝を起こすのも、今ではすっかり日課になってしまった。






最初は怒ってばっかりでうまく起こせなかったけど、最近はコツを掴めてきたのか瞬輝もすんなり起きて返事をしてくれるようになった。







あ、それとも、もう一つ大きな変化が瞬輝を変えたのかな?







まぁ、寝起きはまだまだ悪いけどね。







「ほら、瞬輝起きてってば。見てみたいって言ったのは瞬輝だよ?」







「………あ――…そうだった……うん、解った…起きるよ。」









今日はいつもより30分早く起きた瞬輝。






この時間は私が起きる時間で、本来は瞬輝はまだ布団の中。






そんな瞬輝が早く起きた理由は、私が毎日見ている光景を一緒に見る為だった。








「静かにね、お父さんすぐに気づくから。」







「解ってるよ、姉ちゃんじゃあるまいし。」








この弟、一回殴ってもいいかな、いいよね。