「なぁ、永愛。」
「はい?」
「俺が足治ってバスケに復帰できるようになっ「朝日君っっ!!!」」
「「!!!!!!」」
二人だけだった空間に、女の人の大きな声が飛び込んでくる。
焦っているような、怒っているような、耳によく入る甲高い声が。
「もうっ勝手に病室抜けだしたら心配するでしょっ!!今は手術前の大切な時期なんだからね!?」
「……すいません。直ぐ戻ります。」
「珍しいわね、朝日君いつもならこの時間は寝ているじゃない。何かあったの?」
「……い、いえ何もないです。」
え、ちょっと待って…抜け出すって…さっき堂々と散歩って言ってたからてっきり看護師さん達には伝えているもんだとばかり…。
それにいつもはこの時間寝れているって…人ってそんないきなり生活リズムを変える事なんて出来ないはず。
じゃぁ、もしかして、散歩も嘘なんじゃないの?
隆也君本当は……