突然の人の声に驚き、ビクッと身体が跳ね上がる。
その瞬間、おでこに何かがコツっと当たった。
「あ……」
ココア、だ。
それに…
「朝日先輩……」
いつの間に私の前に居たんだろう。
不安になりすぎて周りが見えていなかったかな。
「名前。」
「え?」
「なんて呼んでいい?」
「え…え、え?」
いきなり目の前に現れたかと思えば、まさかの私の呼び方?
別に自分が先輩なんだし自由に呼べばいいのに。
「俺の事は隆也でいいよ。」
「…はい。」
「で?そっちは?」
「あ、えと…永愛で、お願いします。」
「ん、解った。永愛な。」
…まただ、胸が妙に高鳴ってる。
緊張もいつもの倍はある気がするな。