とりあえず落ちつこう。
私が焦ったって何も変わらないし。
「瞬輝、お互い出来るだけ早く帰ろうね。」
「……ん、わかった。」
お母さんの妊娠が解ってから、前より仲良くなれた私達姉弟。
前は私が何を言っても反抗してきたのに、今はぶっきらぼうながら頷いてくれる。
瞬輝は素直じゃないからたまに周りに誤解されちゃうけど、本当は凄く優しいんだ。
何気に色々見ていて、いつもさり気なく助けてくれる。
「…なに?何か顔についてる?」
「んーん、なんにもついてない。」
「……あっそ」
まぁ素直じゃない所は可愛げがなくてムカつくけどね。