あれから亜由美を送り、日曜日に会えばいいかと思っていたら、予定があると断られた。



デート……したい!


学校の屋上で大きなため息をつき、青空を見上げた。


「何、何?どうしたの?なんかあった?」

「岳君、和哉君は恋にお悩み中なんだよ。」

「今さら!? 経験値高いのに!? 」


少し離れた所で2人がこそこそと話している。


聞こえてんだよ。
ギロっと睨んでまた上を向いた。

反論できない…。


啓志がニヤつきながら近づいてきた。


「今度はなんだよ?キスしたい、とか?」

無言で視線だけを啓志に向けた。


「デート……。」


「デート?あ~、また土日に誘ったら?」


今日は月曜…、土日まで…。

「長いな……。」

「じゃあ放課後デートしたら?」

面白そうに口角を上げ、目を細める。