繋がれた手の間に乗るように割り込んだ和也。


「あゆに触るな!」

私の前に立ち、泉堂君を睨みつける。


「初めま・し・て!昨日から亜由美の彼氏になった泉堂和哉だ。よろしくな!」


屈んで和也の頭に手を置き目を合わせニッと笑った。


和也は手を振り払い私を見上げた。


「あゆ?」


「…そうかな…?」


「じゃ行こうか?」

再び私の手を握って引き寄せた。


反対側の手には和也、睨み合う2人に挟まれて歩き出した。


はぁ、…もう好きにして…。