海皇の制服を着た彼女達。


少し前にいる岳君が2人の女の子に笑顔で何か話している。

その横で明らかにイラついている杏奈。

杏奈…顔が怖い!


「彼女とデート中。岳らは知らねー。」

私をぎゅっと抱きしめ顔を覗きこまれた。


「彼女?」


真菜さんが驚愕している。


「そっ、和哉の彼女とその友達と遊んでるの。和哉には邪魔者扱いされてるけどね~。」


啓志君がニコニコと彼女達に笑顔を向ける。


「ねぇ!先に行っていい?っていうか私達だけでいいけど!」


杏奈がキレた…。


美月の腕に手を掛け、歩きだした。


「え~っ!杏奈ちゃん !? ちょっと待って…、あ―ごめんね~また今後ね~。」

岳君が慌てて、女の子達に手を降り、杏奈達を追いかける。

「待って~。啓志、和哉!行くぞっ!」

泉堂君は私の手を掴むといつものように指を絡め歩きだした。


「そういう事だから…じゃあね~。」

後ろで啓志君が女の子達にヒラヒラと手を振った。


視線を感じ、振り返ると彼女が見つめていた…否、睨みつけていた。