泉堂君の腕が腰に周り、肩ごしに顔を寄せられる。


皆の前でもお構いなしのその行動になかなか慣れない…。


これが恋人ってもんなのかなぁ…。


「ねぇ…、もう少し…離れて?」

「無理。…嫌なのかよ。」


眉間にシワを寄せ、憮然とする泉堂君。


「そうじゃなくて…皆見てるし…恥ずかしい…の。」


泉堂君の顔を見られなくて膝上に置いた手を見る。

「亜由美、嫌じゃないんだ~。」


前から杏奈がニヤニヤと笑っている。