これから亜由美を俺の家に連れて行く。


俺の家族に会わせて家族公認カップルだ!


「あの…、どこ行くの?」


あ、まだ言ってなかった…。


「ん、俺の家。」

「………えっ!? 泉堂君の家!?」


大きな目をさらに大きくして驚く。

「………ど、どうしよう!」


亜由美は自分の服を見下ろし、眉を寄せる。


白いTシャツに小花柄のチュニックにハーフジーンズ、いつもは後ろに括られてる長い髪を横にシュシュで括っている。


可愛い…。
「可愛いから大丈夫。」


慌てる亜由美を落ち着かせようと頭を優しく撫でてやる。


「て…て…手土産!」

「は?いらねーよそんな物…。」


周りをキョロキョロと見回し、焦っている。

「泉堂君!ケーキ屋!ケーキ屋に行きたい!」


俺の手を掴み、懇願する亜由美。


だからいらねーって…。