「泉堂君、迷惑じゃないなら…、多分…お母さん、泉堂君に迷惑かけると思う。」


ため息をついてうなだれる。
この角を曲がると亜由美の家だ。

「俺の事紹介してくれんの?」


亜由美の顔を覗きこむと、頬を赤くして頷いた。


「…嫌?」


もう亜由美の家の前だけど、ガバッと正面から抱きしめた。


「うぇっ!? なっ、何 !?」


「じゃあ、早速ご挨拶だ!」


ジタバタと暴れる亜由美の手を掴み玄関へと踏み込んだ。