「そんなもんなの?陽菜の愛って」
唇をとがらせた王子が不満そうに私を見つめた。
「これ以上、できません」
「うそつき陽菜」
そう言って、王子は舌の先を私の唇に近づける。
「頑張ります……」
私は、そっと自分の舌を王子の舌に絡ませてみた。
自分からこんなことをしちゃうなんて。
自分で自分が怖い。
「もっと、もっと気持ち伝えて」
王子は超エッチな声でそう言いながら、私をぎゅっと抱きしめた。
久しぶりなせいか、本当に気持ちが通じ合うキスで。
本当に溶けちゃいそうなくらい幸せな気持ちになれたんだ。
ずっとずっとこのままキスしていたいと。
そして、もっと先まで……
そう願っている自分に気付く。