その日の放課後、またユッキーを誘って3人でお茶をした。
帰り道、亜沙子とふたりきりになった。
「小早川先生のこと、ユッキーに話してもいいと思う?」
真剣な表情の亜沙子を見て、高校3年になり、また綺麗になったなと思った。
「うん。ユッキー、いい子だしね」
と言った後に、少し胸騒ぎがした。
「やっぱり、もう少し仲良くなってからにしよう」
と言い直した。
どうしてだかわからないけど、そう思った。
それは、小さな“嫉妬”なのかもしれないけど。
私と亜沙子だけの秘密がなくなるのが寂しかったのかな。
「好きだってことは言ってもいいと思うけど、付き合ってることはまだ内緒にしておいた方がいいと思う」
私のその意見に、亜沙子は大きく頷いた。
「うんうん。私も、そう思ってたんだ」
「いつか、話せる日が来るよね」