「あと1年なんだから我慢しなさい」と上から目線で言う私。
「もう1ヶ月も会っていないんだよ」
「てか毎日学校で会ってるでしょ?」
「それはまた違うだろう。晴斗君と4人で旅行でも行かない?」
男って弱いなぁなんて思っていると、そこに亜沙子がやって来た。
「お、おう。津田!」
わざとらしく教師の声を出す小早川。
「小早川先生、これ」
と亜沙子は小さなメモを渡した。
そのメモを見た小早川は、ニヤリと笑い、小さく頷いた。
何?
何??
亜沙子は私の方を見て、にっこりと微笑んだ。
そして、そのメモを私にも見せてくれた。
“今度の週末、陽菜たちとドライブ行かない?”
以心伝心っていうか、なんだか通じ合ってるふたりなんだよね。