「んじゃ~、ごゆっくり~!」
と私が逃げようとすると、慌てて小早川に呼び止められる。
「待てって。今日は、ゆっくりできないから。今までいろいろ助けてもらってありがとうな」
小早川ったら、かっこいいじゃん!!
「陽菜も今からビッグイベントが待ってるんだよね~むふふ」
亜沙子がニヤリと笑う。
「むふふ。王子とひとつになってきまぁす!!」
卒業式までお預けだった。
合格したのに、王子は手を出さなかった。
やっぱり卒業してからにしよう、と。
そして、私の両親に挨拶をしてからにしたいんだと。
合格祝いを兼ねて、王子を家に招待した。
そこで、言ってくれた。
「これからも、真剣にお付き合いさせていただきます」と。
嬉しかった。