「・・・・・・・・・・・・っ!!」





目を閉じた無防備な私に、王子はキスをした。






「い、今のは、反則じゃないですか!!」






「反則って言うなら、今のお前の顔が反則じゃ。キスしてくれって顔してたからしただけ」






相変わらず王子で。




今でもこうして私をドッキドキさせてくれている。






「じゃ、帰るぞ」






これが王子の得意技!





私をトロンとさせておいて、何もなかったようにサラっと帰っちゃう。






キスの余韻とか……


そんなのを味わう時間はない。