「お前ら、感動に浸ってるけど、どうせ大学も同じじゃん」





冷たくそう言い放った山田を見上げた。



そう。



私は、亜沙子と同じ大学に合格することができた。





辛かったけど、頑張った甲斐があった。







「バカだな。佐藤と津田は」




山田も背が伸びた。


男らしくなった。


もう、男の子じゃない。






「山田も、これからばら色の人生が待ってんね~!ワールドカップ楽しみにしてるから」





山田のサッカーの実力は、想像以上のようだ。




冗談じゃなく、将来テレビの向こうに山田がいるかもしれない。