「晴斗さんのおかげですよ。今まで陽菜のこと支えてくれてありがとう」
お母さんからそんな言葉を頂いて、俺は感動しちゃって。
「支えてもらっていたのは僕の方ですよ。陽菜さんは本当に頑張ってましたから」
「デヘヘ~」とまたふざける陽菜。
受験の日に寝坊した話とか、試験の最中にお腹が鳴った話とか、陽菜がたくさん笑わせてくれた。
コーヒーを飲み終えて、深呼吸。
「今までも真剣にお付き合いさせてもらっていましたが、改めてちゃんとご挨拶したくて」
そう言うと、お父さんが姿勢を正した。
「僕は社会人で、陽菜さんは高校生で、いろいろ心配もあったかと思います。今までありがとうございました。これからは、将来のことも含めて今まで以上に大切にしていきたいって思ってます」
照れる。
だって、陽菜が俺をガン見。
で、涙ぐんでる。
「王子ぃぃ~」
「何だよ」
「王子ぃぃぃぃぃ~」
「何じゃあ??」
俺と陽菜のやり取りを見て、陽菜のご両親は大笑い。