「俺の顔に何かついてる?」





「あっ!ごめん。ちょっと思い出してたの。いろいろ」




「はぁ?俺と久しぶりに会えたってのに、何を思い出すんじゃ。あほか」







晴斗って呼ぼうと努力したんだけど、やっぱり照れ臭くて、王子で定着してしまった。




灰皿王子だったのに、禁煙したからもう灰皿じゃなくただの王子。



私の為に禁煙してくれた最高の彼氏なのだ。







「クリスマスパーティーのこと、思い出してたの」




目を閉じると、あの日の素敵な王子のスーツ姿が浮かぶ。