-クリスマス-
季節が巡るのはとても早い。
明日はクリスマス。
推薦入試に失敗した私は、卒業間近まで勉強しなければいけなかった。
亜沙子と同じ大学に入りたい。
その一心で、頑張った。
そして、大きな出来事があった。
大学進学をあきらめていたユッキーが、大学に行く気になった。
私と亜沙子を見ていると、頑張ろうと思えたんだって。
親を説得して、なんとか受験させてもらえることになった。
私と亜沙子はというと、相変わらずのラブラブで。
ユッキーとの関係も良好だった。
昼休みは、6人くらいのグループで過ごすことが多かった。
私のクラスの子と亜沙子のクラスの子が入り混じって、中庭で走り回る日々。
みんな、受験のことを忘れようとしているかのようだった。
ずっとずっと笑っていた。
家に帰ってひとりになると、考えてしまう。
受験のこと。
卒業のこと。
そして、将来のこと。
夢のこと。
何もかもわからなくなったりする。
泣きたくなったりする。
ずっとこのまま高校生でいたいと思ってしまう。