―王子はやっぱり王子だった―
3年生になった私は、ある目標を立てた。
“王子の彼女としてもっと素敵になること”
だった。
王子は仕事が忙しくて、週に一度会えるか会えないか、の日々だった。
週末にも職場のスポーツ大会とか、地域の人との触れ合いウォーキングとか・・・・・・予定がいっぱい。
会えなくて寂しいと言っているだけでは、ただの面倒臭い女になってしまう。
だから、自分磨き!!しなきゃ。
「そのままの陽菜ちゃんでいいんだよ」
なんて優雅は言ってくれたけど。
憎たらしい山田は
「待ってるだけの女とかフラれるぞ」
なんて生意気なことを言っていた。