いいわけをさせてもらえるなら、したかった。
いろんな不安で押しつぶされそうな毎日だった。
そんな時に、王子とユッキーが一緒にいるところを見てしまった。
いつもの私ならもっと冷静に受け止めることができたと思うんだ。
ストレスで、おかしくなってた。
だから、どんどん悪い方向へ向かってしまった。
ねぇ、王子。
まだ間に合う?
お願い。
いいわけだけでもさせてください。
家を飛び出して、公園へ向かったけど、そこにもう王子の姿はなかった。
さっきまで綺麗に見えていた月も、どんよりした灰色の雲に隠れて、かすかな光しか見えなかった。