「わかったから、落ち着け。ちゃんと、話そう。俺も、隠していたことがある。ちゃんと話すから」





隠していたこと?



やっぱり、ユッキーとの間に何かあるの?






怖くて


怖くて怖くて・・・・・・






私は、その場から逃げ出してしまった。








私の名前を呼ぶ大好きな人の声。




本当は、抱きついてその胸の中で泣きたいのに、素直になれない。





せっかく会いに来てくれた王子と、何も話せなかった。








家の中に入ると、玄関に置いてあった携帯にメールが届いた。





【もう帰る】




王子は、私のことを本当にきらいになってしまったのかもしれない。