「服装を気にしてるのか?」
「だってあたしが
持ってる服なんて土で
汚れたものばっかだし…」
「じゃあ、その…
お前が気に入るかは
わからないんだが…」
そう言って殿は
目をそらしながら
持っていた包みを差し出す。
あたしが包みを受け取り
そっと開ける様子を、
殿はチラチラと見ている。
「これ…」
「いや、ほんと、
気に入らなかったら
着なくてもいいんだけど…
なんせ女にプレゼントなんて
したことないから…
じゃなくて!//
あ~!!
どんどん墓穴掘ってるな//」
そこにはきれいなピンク色の
浴衣が入っていた。
帯は淡い黄色で、
控えめな白い花柄が
かわいらしい。