「考えてはいるんだけど・・・ね」

「うん、私も。でも・・・なんというか、普通のことしか浮かばなくて・・・」

「たとえば?」

「遠足、ゲーム大会、球技大会、あと、・・・お茶会?」

「う~ん」



 長岡くんが思わずというように呻いた。

 私もわかってる。発想が、小学生だよね・・・。



「・・・じゃあ、長岡くんは?」


 
 聞き返すと、長岡くんは困ったように笑った。



「残念ながら、似たようなものしか浮かばないんだよね」


 
 私たちはお互いみつめあって、また、ため息をついた。

 でも・・・ふいに、ひとつ、名案がうかんだ。



「あのね、みんなにきいてみるっていうのはどうかな?」

「みんな?」

「そう。クラスのみんなにきいてみるの。

 私は女子の皆に、長岡くんは、男子の皆にっていうのはどう?

 本当なら、一年生全員に聞いた方がいいんだけど、会議は今日だから間に合わないでしょ? 仕方ないから、自分たちのクラスにだけでも。

 ・・・あ、でも、他の一年生の生徒会役員いるでしょう? その子たちにも頼めばいいかもしれないよね」

「それいいね」


 
 長岡くんも同意してくれた。