「そう、帰ったんですか」

「親に連絡つかないとかで、保健のせんせいがおくっていったよ」



 朝、かなりきつそうだったし・・・。

 大丈夫かなと心配する反面、帰ってしまったことに、がっかりしている私もいる。

 三日ぶりに会えたのに・・・。ちゃんと、話をしたかったな。

 そう思うと、胸が締め付けられるみたいに痛かった。



 この、苦しいみたいな、切ない気持ちはなんだろう・・・。



 芽生え始めている感情に、私はとまどうばかりだ。




「福田さん?」

「え?」



 はっとして気がつくと、目の前に、首をかしげて、私の顔を覗き込んでいる佐藤くんがいた。

 いたずらっぽく、笑う。



「そんなに、心配? 海老原のこと?」