形のいい額に手を当てて、うつむいた。二度、三度とためいきをついている。

 私はそのリアクションに、固まって、どうしていいのかわからない。



「・・・え、あ、あの」

「・・ああっ。嘘でもいいから、否定してほしくなかった。

 ・・・今日のおれ、ついてないかも。

 そういや、朝の占い最下位だったし。ラッキーパーソン、自分よりかっこいい人なんて・・・いるはずもないし。

 はぁ・・・占いあたってるなぁ・・・。些細なことから、親友と大喧嘩って。海老原には、帰り際に、このうらぎりものよばわりされちゃったしね」

「帰り際って! 光くん、早退しちゃったんですか?」

「うん」



 顔をあげて、大真面目に佐藤くんはうなずいた。



「強制的に、早退させられたよ。海老原は、帰らないっていってたけどね」