「いつも、いつもそう。

 光くんは、行動ばかりで、わけわかんないっ!

 私の欲しい言葉、知りたい言葉をいってくれない!

 なのに、私のことばっかり、知りたがるのね!

 私の好きな人?

 ---そんなに知りたいなら、教えてあげる。

 未来さんも、光くんも知りたいんでしょう?

 ついでに、佐藤くんも聞いてくれる?」




 私は、しっかりと光くんを見つめた。

 いっきにしゃべり続けて、息が上がる。

 頭は痛いし、くらくらするし、なんだか、立っているのが地面じゃなくて、ふわふわとした別のもののような気がする。

 周りの景色がくるくると、回ってるみたいに、みえる。

 ぐらっとした。

 でも、立ち続けて、今、言いたいことをいわなきゃ・・・こんなふうに、心の中を、ありのままに、吐露することなんて、もうできないような気がする。



「私の好きなひとは---」



 なんでだろう立っていられない。必死に手をのばして、それを強く誰かがつかんでくれて・・・。

 言葉は最後までいったはず。



 聞こえたかな?



 確認する前に、私は意識を手放した。



 聞こえた?



 私が、光くんが好きっていったこと---・・・