私を……心から愛してくれた

私を……家族と言ってくれた

私を……仲間だと言ってくれた


そんなあなたたちのために私は……

戦います


あなたたちを……

私は、私を信じてくれた愛してくれた……

あなたたちを……




守ります……

サァ―――

私の目の前には大きな桜の木がある。

私の名前は幸村紘(ヒロ)

私には家族がいない……

昔、叔父に殺された……

私に残されたのはこの刀のみ

たしか名前は……そう

[桜雪(オウセツ)]

江戸時代から代々受け継がれている家宝の刀

するとどこからか声が聞こえてきた




〔刀を……桜の木に…お願い…" "をた…すけ…て…〕

刀…これのこと?

私は半信半疑、刀を桜の木に近づけた。

すると……


―――ピカッァ

「ウッ…」

いきなり桜の木は光だしたそのまま光は紘を包み込むようにして消えていった……

サァ―――

桜の木は風で大きく揺れた。花びらがヒラヒラと舞落ちる

この出来事が紘の運命を大きく変えるのであった




ん……ここは…どこだ?

目を覚ますとさっきまで居た桜の木の枝の上で寝ていた。

私…どうしてこんなところに?さっきまで桜の木の前にいたよね?

……一端降りよ…

――スタッ

運動神経抜群の紘は軽々と5mはある木の上から飛び降りた。

辺りを見渡してなんとか理解することができた

変わったところは…町並みが変わった?それと私の刀がないことに気が付いた




あっあれ?私の刀が…消えた!?そもそも、私は一体誰を助ければいいんだ?

考えても仕方ないと思った私は町の方へと歩き出した

うわー…本当にタイムスリップしちゃったんだ…

?「だっ誰か〜!助けて!!」

『!!!』

どこからか女の子の声が聞こえてきた。

声の聞こえた方へと向かうと3人の男たちに絡まれている1人の少女がいた

少女「はっ、離して!!」

男A「嬢ちゃんよ今ぶつかったよな〜」

男B「あいたた…骨折れちまったかも〜」←棒読み

男c「治療費払ってくれるんだろうな〜」

男B「これじゃ〜刀も持てねぇ〜よ」←これまた棒読み

男A「金がねぇーなら身体で払えや」

そう言って3人のうちの1人の男が少女の手を掴もうとした





―――スッ

『やれやれ…大の大人がみっともない…』

手を掴まれる前に助けに出た。

男A「だっ誰だテメェー」

『へっ?ただの通りすがり?クスッ…』

男B「テメェーには用はねぇーんだよ!さっさとそこを退け!!退かねぇーと…」

―――シャキッ×3

『あれ?あんた刀持てねぇんじゃなかったけ?クスッ』

男B「なっ……!!!」

男A「かっかかれぇー!!」

3人一斉にかかってきた。周りからみると紘が不利に見える。……しかし紘の場合は違うかった

『遅い♪』

――バキッ
――バキッ
――ドカッ

『フゥー…弱すぎ…』

見ていた者はみんな口をポカーンと開けていた。それもそのはず、紘は3人の刀相手に素手で勝ってしまったから。





少女「あっあの!!」

『ん?あぁ君大丈夫だった?』

少女「あっはい!助けてくれてありがとうございました。ペコッ」

『いやいいよ…怪我なくて良かった…』

少女「あっあの!!私雪と申します!あなたは…」

ここはあえて"俺"って言っとくか…

『俺は…幸村だ』

少女A「幸村様とおっしゃるらしいわよ♪」

少女B「カッコいい…」

ん?なにか騒がしいなぁ…私の名前が聞こえたような気がするんだけど…

雪「あっあの!!幸村様!なにかお礼をしたいのですが」

お礼…ね…

雪「私の家、甘味所なので食べに来てください!なんなら今からでも…」

甘味所かぁ…ちょうどお腹も空いたし…あっでも私お金持っていない…

『今からがいいんだけど…ちょうどお金持ってないんだよね〜だからまた今度で…「いえ!お金なら要りません!」えっ…』

雪は私の言葉を遮り言ってきた

タダってことか…でもなんか悪いな…そうだ!

『ならこうしない?無料にしてくれる代わりに何かあったら俺を呼んで?すぐ駆けつけるから…それじゃぁダメ?コテンッ』

少しはにかみながら微笑み首を傾けた

雪「////わっわかりました!それでいいです!///」