水色の傘。
初めてこれを学校にさして行ったとき、真由子に驚かれたっけか。
“夏香がそんな清潔感のある色を… ”とかなんとか言ってたような気がする。
今思えば、なんて失礼な話だろうか。
あたしが歩く道の上に、絶えず雨粒が落ちる。
あぁ、やっぱりあたし、どうかしてる。
いつもなら、雨粒なんて見ずに、どんどん歩いていけるのに。
身体が重くて、うまく進めない。
コーハイ。
ねぇ、ごめん。
もう一回でいいから、
あたしに会いに来て。
あたし、もしかしたら…――――
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…