「今日の、撮影は終わりだったので、恭平さん達は涼子ちゃんを連れて、…」
「ありがとうございました!じゃすいません。」
スタッフが、いい終わる前に俺が言った。
「俺等も着いてくよ、お前一人じゃ無理だろ?和、末っ子だし。」
勇作を、先頭に皆、着いて来てくれた。



俺等は、二手に別れて行動する事になった、俺との翔、恭平が先に家に戻り、看病する事になった。
勇作と竜也は、薬や必用品などを買いに行った。
「ねぇ、ねえ…」
真剣な翔の顔。
「ん?」
聞いてみる。
すると、翔は、涼子を見て言った。
「これって…」
涼子は何かを口ずさんでいた。
「大丈夫…一人じゃない、仲間がいる……」
!!!!!!!!!
「この曲っ!」
翔と恭平は、頷いた。
そう、この曲は俺らが一人、一人案を出して歌詞を作ったメッセージソング。
「ま、まさか…」
俺がいい終わる前に翔が言う。
「うん、多分この曲涼子ちゃんは、自分に言い聞かせてるんだと思うよ。だってほら。」
翔の言葉で涼子を見直す、目から涙を流していた。
「多分ずっと一人で寂しかったんだよ。だから、仕事で皆に必要とされて、頑張ったんだと思う。」
恭平らしくない、優しい声で言う。

その時。
ガチャ…
「和っ!ドア空いてるよ。」
勇作の声。
「お邪魔しまーす」
続いて元気な竜也の声が聞こえる。
「涼子ちゃん、どう?」
!!!!!
何時の間にか横にいた勇作が言う。
「わっ!…うん、だいぶ良くなったよ。」
そう話している時。

「ん……?」
涼子が、目覚めた。
「大丈夫??」
皆の声がハモる。
「あ、はい…ありがとうございました…」
そう言って笑顔で笑ってくれた。