「お願いします!」
メイク室に入る。
メイクが、始まる。
その時横に座っていた、涼子に、質問責め始まった。
「ねぇ…和也さんと、共演だって?」
「はい…」
「STARは、その主題歌なんだよ?」
「そ、そうなんですか?」
今まで、静かに答えていた涼子が、パッと、明るくなる。
「うん!、楽しみだね!」
涼子は、ニコニコして、頷いた。


撮影が始まる。
シチュレーションは、泣いている子、に声をかけてその子の人生が一変していくっというものだった。
「なぁ。」
勇作が、話しかけて来た。
「どした?」
「あれ…」
何処かを指差していた。
振り返ると、スタッフが、焦っていた。
「ど、どうしたんですか?」
聞いてみる。
「その、女の子が、急に病気になってしまい、来れないんだそうです。」
「え?…」
俺とのスタッフの、会話を聞いていた、恭平が、口を挟む。
「なら、涼子ちゃんを、代わりに出したら?」
恭平が、思ってもない事を言い出した。
「涼子…?」
スタッフが、聞く。
止めようとするが、恭平は、またスラスラと言った。
「あの、和と共演するとこになった、天才子役だよ!、お芝居始めて一週間で、何の演技まで、できるんだから。」
勝ち誇って言う。
スタッフは、話し合いを始めた。
…そして。
「よし!涼子ちゃんに出てもらおう、メイクさん、お願いします。」
っと、訳がわかっていない涼子に、メイクさんが、説明をしながらメイクに、連れて行った。
「大丈夫かな?涼子ちゃん…」
真剣に、心配している翔を、よそに、恭平が。
「大丈夫!いい機会だよ!ドラマの宣伝にもなるし!」
っと、言った。