利恵はいつも私たちがこれ以上噂にならない様に、配慮してくれていた。



京吾が居なくなってから生き甲斐を失ったみたいに力のない私を励ましてくれて笑わせてくれて、頑張ろうと言ってくれた。


その言葉に誘われながら毎日自分の背中を自分で押しながらここに来ていた。


まさかたったの一年で京吾がこの営業所に戻ってくるなんて思ってもいなかった。


たったの一年といってもとても長かった。



もう逢えないと思っていた。



もう逢わないと思っていた。