汚い忍海高が綺麗になっている。

窓ガラスの破片もネジ曲がった椅子もヘコんだロッカーが姿を消していた。

「こんなこともあるんだな」

忍の提案から3日目を経とうとしている。文化祭まで後3日。着々と準備も出来ている。

教室に入ると篠原がいた。
この時間だと祥太と伊崎はビラ配りに行っている。

「賭事だが楽しそうだな」

向かいに座ると篠原は唇の端を歪ませる。

「ガキだからな俺達も」

「お前、楽しそうだもんな」

グランドを覗くと一生懸命、板にペンキを塗っている連中もガラ悪いけど普通の学生みえるだもんな。